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見知らぬ男が抜き身の剣を構え飛び込んできた、小屋の中を見回してから何故か不思議そうな顔をしてる。
「…おい、てめえらも神官の仲間か? 少年はどこだ?」
男はキジュに向かって剣を突きつけた。目の前で尖った剣先が不気味な光を発してる。何が起きてるのか解からず怖い。逃げ出したい。でも身体が震えて動けない。
唐突にロトがキジュを庇うよう前へ出た、真剣な顔で剣先が今にも肌に刺さりそう。
「ロッ、ロト…」
「突然押し込んできて何のことですか?」
「…ちっ、危ねえだろーが、何しやがんだ。ん、てめえは……」
男は慌てて剣を退ける。ロトは困惑してる男の隙をつき、剣を持ってる腕を掴み背中へ捻りあげた。男の手から剣が落ちカッンカチャーンと床を転がってく。
「ギャッ! イッ、イテテ…、なっ、何を…」
男が悲鳴を上げて逃げようともがく、だが押さえ込んでるロトは微動だにせず無駄な抵抗だ。小柄で一見か弱そうに見えるロトだが神殿騎士を目指したこともありかなりの強さを誇る。
「早く答えなさい、答えないと腕かどうなるか分りませんよ」
相当痛いんだろ、男は冷や汗を浮べ真っ青。
「クッ…、こ、ここにガキが閉じ込められてるって聞いて助けに。ついでに手を…確かめ、イテッ…」
「はぁ? 閉じ込められてるって何それ?」
男の口から出てきた予想外の言葉に面食らった。
「ここには私とキジュしかおりません。誰がそんな馬鹿なことを言ったのですか?」
「嘘だ! 村長が言ったんだ……イテエって……俺は村長の甥だぞ、村長が俺に嘘つくわけねえだろ、ヒィ…」
ふぅ~ん、村長の甥なんだ。…もしかして昔この小屋に住んでたっう甥か? 神童と呼ばれるほど優秀な子供で神官になるため王都へ行ったっう。既に亡くなっているが、『遠くの村からも求婚者が押しかけたほど評判の美人だった』 村長がよく自慢してる妹、その母親そっくりの美少年だったとかいう。
聞いた話しと全然違うよな、むさい髭面でごつい中年の熊男だ。髪はぼさぼさ、着てるのも草臥れた感じのシャツに袖なしの上着、シャツの下から伸びるパンツはだぼついてて中途半端な長さのブーツで押さえてるし。剣を下げるための腰ベルトもだらしない感じで身につけ騎士にも農民にも見えず、ましてや神官とは絶対に思えない。
「このまま男を連れて村長のところへ行きます、キジュは昼食を食べていてください」
ロトは男を入り口のほうへ突き飛ばす。落ちた剣を拾いあげ先に歩けと男へ突きつける。男は渋々っう感じで歩き出した。
「えっ? ちょ、ちょっと…」
ロトの顔は無表情だった、あれはかなり怒ってるとみた。しかしそれにしても村長、何考えてんだろ、良い人だと思ってたのに裏切られた気分。
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