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「ねえロト、さっきあの男が言ってたんだけど偽神官、【手に特徴のある少年】を探して何人も襲ってたんだって、なんで神官になりたいからって神殿外で人を襲うんだろ。ねえ不思議だよね、何か意味でもあんのかな?」
ふとあることに気づいた。それは、【手】を抜かし、【特徴のある少年】ならキジュでも当て嵌まる、 だから襲われたんじゃないかと。
キジュの胸の中心には真っ赤な痣がある。色鮮やかで裸になれば物凄く目立つ痣が。
男は『大神官が手前をここへ差し向けたのは怒ったロト神官に殺されるとふんでだ』と言ってたが言い訳ぽくて微妙な違和感があった。
「……想像ですが大神官の命令だったのでは?」
首を傾げ少し考えてから答えたロトは特に変わった反応を示さなかった。考え過ぎか、キジュが気づくことにロトが気づかないはずない、なんの反応も示さないってことは関連ないのだ。
「かもしんない。だけどなんで大神官が少年を狙うの?」
ロトはこの痣を人前に晒すの禁じた。なんでも痣が炎の形に見えるのが拙いそうだ。我が国では炎は神子の象徴、炎の形を装飾として使えるのも神子だけで、いくら生まれつきの痣とはいえキジュのは目立ち過ぎるし見る人によって悪感情を持つとのこと。
男も最初に言ってたし、『…おい、お前達も神官の仲間か? 少年はどこだ?』って。キジュはもう少年じゃない、成人してるんだから青年、もしくは若者だ。それに痣のことはロト以外知らないしやっぱり思い過ごし。
「……そうですね、何故でしょうか?」
肩を竦めお手上げですっうロト、これが演技と思えない本当に知らないんだ。
「ヒャーッ、傷が痛くて参ったぜ、ロト神官、悪いが薬を塗ってくれねえか?」
またノックもせず入り口の戸を開けて男が入ってくる、皆と一緒に村長宅へ行ったと思ったから驚いた。
「ええ、解かりました」
ロトは驚いてない、薬を取りに立ち上がり男が代わりにテーブルへつく。
「なんだよ、何か言いたそうじゃねえか?」
男はからかうようにニヤニヤしてる。軽薄そうな顔だ。
「別に。ただ皆と行ったと思ってたから…」
「俺は怪我人だぜ、それに腹も減ったし何か喰いもんねえか?」
「………」
食事の仕度をするため立ち上がる、庇って貰った手前、文句も言えない。だけど男の図々しさには腹が立つ。
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