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兎に角、一旦落ち着こうとロトに頼んでお茶を入れて貰った。
ロトの笑顔が人形みたいに冷たくて硬く緊張してる。ドジャも珍しく真剣な顔だし、コージェは心配そう。
「えーっと神子ね詳しく説明して貰える?」
ただ神子と言われても、『はい、そうですか』と納得できない。
「はい、今から十五年前、当時神子で六歳のウィート王に神託が授かりました。内容は新たな神子の誕生の日時と場所です。神子の 【証の痣】 が胸の中心にあること、信用できる者を教育係りに選び神子を神殿外で隠し育てることなどが伝えられました」
「へっ、この痣って神子の証なんだ?」
胸の中心にある痣を服の上から手で押さえる。
「はい、お教えしましたとおり神子の象徴と言われている理由は、神子の体には必ず炎の痣が証としてあるからなのです。一般には知られていませんが、隠したほうが無難と考えました」
そうだよな、炎の痣と神子の関連を調べたら真実に辿り着く可能性もあるし。
「神託のことを知っていたのは当時神子だったウィート王とその場にいたシュル王補佐と私です。後から伝えたのも当時神子だったアテン前王と教育係りのケイト福神官だけでした」
「そうなんだ……ケイト福神官って大神官と入れ替えられた人だよね? アテン王は病気で亡くなっている、そうだよね?」
「はい、ケイト福神官は今、神殿騎士総括です」
「ドジャを脅かしたとかいう?」
「はい、ですが脅かされたと言うのはドジャさんの冗談だと思いますよ、そういう方ではないので」
ロトは首を傾げ上目遣いに「ねえ、ドジャさん?」と問えは何故かドジャは真っ赤。
「お前ら覚えておけよ、ロト福神官とシュル王補佐とケイト神殿騎士総括の三人は同じタイプだぞ」
照れたようにようにロトから視線を逸らし泣き笑いのような微妙な顔をしたドジャ。
「…はぁ?」
何が言いたいのか解からない。コージェは小声で「…まさか?」と呟いた。
「……ねえ、神子が隠し育てられるなんて変じゃないか、何かそうしないといけない原因があるはずだよね? ウィート王と六歳しか差ないし……それにアテン前王とウィート王の歳の差十二年で、アテン前王が亡くなったのが王に即位してから十二年目だった……これじゃキジュの存在がウィート王の死を予言してるみたいだ。怖い……だから隠されたの?」
いやなことに気づいてしまった、これではまるで死神だ。
すーっと血の気が下がり体が小刻みに震えだす。ロトが場所を移動して抱きしめてくれた。
「違います! 私が絶対に違うと保障します! …でもしっかり聞いてください、違うと解かっていても悪意を持って、そう騒ぎ立てる者達もいるのが現実です。キジュが神子だろうと彼らには関係ありません、弱気では利用されるだけです、胸を張って毅然と立ち向かってください!」
「…本当に違うの、信じるよ?」
ロトの言葉なら信じられるっうか信じたい。
「はい、真実です。ギジュがもう数年後の生まれなら今頃殺されていました。いえウィート王ですら違う時期に生まれていたら赤子のときに殺されていたでしょう。神は神子達を助けるために神託をお与えくださったのです。今から説明します、少し長くなりますが聞いてください」
ロトは隣に座りキジュと手を繋ぎ語り始めた。
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