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係りの者達がいるから食事は自分で作る必要ない、なので神殿内を案内して貰うことにした。だが朝早く聖堂以外の建物は開いてないから散歩がてら畑を見学するっうことになった。結構な距離があるので往復するだけで朝食の時間になるとのこと。
廊下を聖堂と反対方向へ進むと外に出られる出入り口があった。神殿の裏側だ、似たような造りの大きい建物が何棟か建ってる間を幅広の道が遠くまで続いてる。
荷を背負った神官や野菜の荷車を引いた神官達と何回も擦れ違う。神殿内と違い彼らはペコッと頭を下げただけで通り過ぎた。
「どこへ運んでんの?」
朝食の準備は始まってる時間帯にどこへ運ぶのか不思議。
「あれは昼と夜の分、午前と午後の一日二回、神殿内の各食堂へ届けるんだ。かなりの数の食堂があるから担当らは一日大忙しだ。予定時間から少しでも遅れると食堂の奴ら、準備が遅れるとか言って怒り出すからな」
「へっ、随分詳しいね、運んだことあるのドジャ?」
キジュはロトと並んで歩き、コージェとドジャはその後ろを着いてきてた。隣のロトへ質問したつもりが返事は後ろから返ってくる。
「ああ昔な、神殿にいたころ福神官になるまで担当してたんだ。散々な思い出ばかりだぜ、収穫担当の奴ら毎回数は適当だし、なんとか調整して届けりゃ食堂の奴ら、遅いだの野菜が違ったから取り替えろだの好き勝手ばかり言いやがって」
「へ――、そうだったんだ、大変だったね。それじゃロトは? ロトも何か仕事を担当してたんでしょう、どこにいたの?」
ドジャが黙って受身でいたとは思えない、収穫担当を捕まえ力づくで数を揃えさせ、食堂担当は口先で丸め込み無理矢理納得させてる姿しか想像できない。
「私は当時まだ七歳の子供でしたので仕事は与えられませんでした。神子殿に所属してたシェル王補佐に預けられ、九歳で当時生まれたばかりのウィート神子の側使えになりました」
「生まれが良いからな、農民のガキだったら七つでも使い走りが雑用させられたはずだ。下手に良すぎたため神子と遊ばせとくしかねえとか思ったんだろ 」
ドジャがニヤニヤ笑うとロトは嫌そうな顔をした。コージェは驚いたように二人を交互に見比べてる。
「ドジャさんはよくご存知ですね、確かに大貴族の出身です。私は神官になったときに家名を捨てたのでもう関係ないのですが…」
周りはそう見なかったってことだ。
「あ、見えてきましたね。あそこが畑です」
広大な土地を碁盤の目に区切り畑と道が交互に連なっていた。青々した畑もあれば土が見え何も植えられてない畑もある。遠くのほうに果実が生っている木も見えた。小さな村など比べ物にならないほど広く働いてる者達の数も多い。
色んな場所の畑から作物が大きな倉庫みたいな建物へ運び込まれてく。その建物からはワラワラと背中に荷を背負った神官や荷車が吐き出されてた。
もっと見たくて倉庫へ入ろうと足を踏み出すがドジャが遮る。
「近付くのは駄目だ、今の時間帯が一番忙しくて皆殺気立ってる、絶対に安全とは言い切れねえ」
「そうですね、キジュの顔が知れ渡ったころ連絡を入れて、相手の都合に合わせた時間帯に改めて見学させて貰いましょう」
ああそうだった、神子は神殿で特別な存在じゃないか、忙しい現場に突然、神子が現れては仕事が止ってしまう虞がある。ましてや今日唐突に姿を現した神子だ、神官達がどんな反応するか想像もできない。
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