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柱廊にある扉を開けると図書館だった。
扉の左右に立ってる神殿騎士が右腕を胸にあて礼儀正しく頭を下げる。だけどちょっと不思議で首を傾げた、聖堂側でなく図書館側に立ってるのだ。
「本は高額なので持ち出し禁止なのです」
ロトが神殿騎士達に聞こえないよう小声で囁く。ふぅーんそうなんだ、本を持ち出す者がいないか見張ってるのか納得。
「本に触れるのも読むのもここで行うと決められています、本が置かれているのは右手奥です」
聖堂のようにだだ広い一つの空間っうより、広めの部屋を何個か組み合わせ工夫することで一つの空間に見せてるって感じ。奥行きは広い部屋が三つ、壁は天井を支えるのに最小限残し、残った壁や柱に机や本棚を置くことで見る人の意識を逸らしてる。
左手の壁は窓が大きく、手前に一列ずらりと机が並べられてた。明るいとこで勉強したり本が読める。
右側の壁は二等分され真ん中に幾ばくかの壁が残されていた。その壁までの半分は細長いカウンターに塞がれてて内側に神官が三人立ってる。残りの半分は何もなく本がある隣の部屋へ自由に入れるみたい。
「あれ、あそこの神官達は何をしてるの?」
「えっ? ああ、あのカウンターは本を返却するためのものです。本は好きなのを自由に持ってきて読んでも構わないのですが、持ち出したものを勝手に戻すことはできません。一旦カウンターへ戻し、係りの神官が返却された本が傷んでないか中身を確認してから本棚へ戻すのです」
「へー…」
本の管理はかなり厳しそう、本のページを破いたりしたら弁償させられるのかな。なんとなく神官達を眺めてたら一人の神官が壁を回りこちらへ歩いてくる。ちょっと気の強そうな顔つきの若い神官だ、襟に青色の刺繍が入り袖にないけど何等かな。
「あのすみません、二階は神官以外の方の立ち入りをお断りしております。そちらのお二人は神官でないですよね、一般の方が閲覧できるのは一階のみとなっております、なのでそちらへ移動願います」
ロトとドシャを探るように交互に見て勝ち誇った顔でどこかを腕で指し示す。腕の先を視線で追えば一つ奥の部屋、全体の奥行きの半分くらいのところに階段があった。
ドジャは「フン」と鼻を鳴らした。思い切り地が出てしまってる、福神官らしく振舞ったほうが良いんじゃないか。この若い神官も言葉は丁寧だが目上に対する態度に見えない、どちらかっうと有無も言わさず四人とも出て行けって感じ。
神官じゃない二人ってキジュとコージェのことだよね、形は同じでも白い服のキジュと色も形も全然違うコージェ。でもロトとドジャは神官服を着てるし、それも襟と袖口の金の刺繍から明らかに福神官と解かるはずで、いくら若いからってもう少し礼儀を身に着けたほうが良いんじゃないか。
「……そういうことですか、はぁーっ……これはさすが考えつきませんでした」
ロトは溜息を吐き顔を顰め腕を組む。そういうことって何が?
「俺は十三年間一度も神殿を訪れてないからな」
「私は二・三年前から偶に戻って来てたのですが…」
肩を竦め呆れた様子で若い神官を見てるドジャ。ロトも呆れたっうか哀れみかな、目を細め若い神官を見てる。
「なっ…、ひっ、人が折角、み見逃してやろうとしたのに神殿騎士を呼ぶぞっ!」
たじろいてる若い神官は出口にいる神殿騎士を一瞥した。キジュもつられて見れば神殿騎士のとこに残りの神官二人がいる。
見逃す気ないじゃん。要するにロトとドジャを今まで見たことない若い神官達は、二人をニセ神官だと決め付けた。一人がキジュ達を引きつけてる間に残りの二人が神殿騎士と協力して捕まえる気だったとしか思えないんだけど。
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