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 よく解からない約束をさせられた後、治療院の裏側には孤児院があると聞きそちらを見に行くことに決めた。

 治療院の左側には奥へ続く道があり、突き当たりに道を断ち切るよう建物が建っていた。中心に出入り口が一つだけある建物で、治療院に勤める神官達の寮だそうだ。道は右へ折れ寮を回りこむよう続いてる。寮の裏側へ出た、そこに孤児院があるのかと思ったのになく、あるのはどう見ても人の手の入ってない森だった。

「孤児院は?」

「……この先です」

 ロトは少し困ったような笑顔を浮かべ森を指差す。村から神殿にくるとき通った道と同じような道がそこには続いてた。ロトは道へ踏み込み先へどんどん進んでく。

「…は?」

 意味が解からない、孤児院は神殿内に建つており神官によって運営されているはず、なのに人の手の入ってない森の中にあるっうのか不思議だ。ロトの後を追いかける。近道ほど困難でなく意外と歩きやすい。だが木をさけ迂回を何回も繰り返してるうちに方向感覚がおかしくなってどっちへ向かっているのか解からなくなった。もういい加減疲れたなと感じたころ森を抜けた。そこは森の中にぽっかりあいた広場で、さほど大きくない建物が二つ並ぶように建っていた。畑も見える。

 何故か建物の前に神殿騎士が二人立っていた、多少疑問に思いもしたが神殿内ならどこにでもいるのかなと流す。

「子供達は今、畑で作業に励んでおります」

 礼儀正しく頭を下げながら教えてくれた神殿騎士に「ありがとう」と言い、家の横を通って畑に回った。

 畑は結構広く大勢の子供達と神官が忙しそうに動き回ってる、子供の年齢は神官に背負られた赤子から成人間際と思われる子まで様々だ。神官と大きい子供達が作業の中心で、小さい子供達は遊んで邪魔してるって感じ。

 一人の子供がこちらへ気づき近くにいる神官の影に隠れ何か叫んでる。大きい子供達が回りにいる子供達を呼び集め、緊張した顔つきの子供達が女の子達を中心へ取り囲むように固まった。変な動きをするなと疑問に感じたが言えるような雰囲気でなく神官達の出方を待つ。

 何人かの神官が移動してきて礼をとる。残りの神官達は子供達へ何かを話し、子供達は安堵したように緊張をといた。

「神殿内部に不慣れな神子を案内して回っているだけですので気を使わないでください。直ぐ帰りますから作業を続けてください」

 建物の中へ案内しようとする神官をロトか断っている、中も見てみたい気もするがお腹も減ってきたし一旦戻って昼食にしたい。

 緊張のとけた子供達は好奇心丸出しで徐々に近付いてくる。まるで檻に入った猛獣にでも近付くかのようで面白い。それでも神官服を着たロトとドジャはあからさまに避け大きく迂回し斜め後ろからキジュのところへ辿り着いた。

「お兄ちゃんが神子様?」

 最初に辿り着いたのは七歳か八歳ぐらいの少年だ。神官が慌てて止めようとしたけど手を上げ制する。

「そうだよ、よく解かったね? 賢いね」

 膝を折り子供と目線を合わせて頭を撫でると子供は照れ誇らしげに胸を張った。

「だって炎の模様が使えるのって神子様だけでしょう、解かるって。それで神子様、神官が時々やってきて女の子を無理矢理連れて行こうとすんだけど止めさせてくんねえかな?」

「えっ?」

 とんでもない話しだった。


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